近代では占領下にない独立国では愛国心を育てる教育を行う国がほとんどである。この点で、「愛国心」高揚を意識的に避けてきた第二次大戦後の日本、西ドイツ及び東ドイツの教育は、少数派であったといってよい。その理由として、三国とも「愛国心」高揚・民族主義的高揚の果てに敗戦を迎えたことから愛国心や民族主義がタブー視されたことなどが挙げられる。東ドイツの場合は敗戦に加えて、ソ連の影響下にあった衛星国であることが理由として挙げられている。一方、ドイツ人国家として愛国心の高揚する中ドイツに併合された(アンシュルス)経緯があるオーストリアでは、自国とドイツを区別し、オーストリアをドイツに戦争協力を強いられた「被害者」と位置づけたため、このようなタブーはなかった(ただし、ドイツとの再統一を訴えるドイツ民族主義はタブー視されていた)。
教育勅語、皇民化教育をはじめとして、徹底的な国家に対する愛国(忠誠)心教育が実施された。政府が世論を掌握するに効果的であった一方、精神論偏重の弊害を生んだとも言われる。昭和天皇も戦後、皇太子(現天皇)に宛てた手紙で、敗因を「軍部が精神に重きを置き過ぎ、国力の差を軽視した」と述べて批判している。
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大東亜戦争敗戦後の日本では、日本が戦争を起こすに至ったのは盲目的な愛国教育によるところが大きいとの認識より、左派の日本教職員組合などは「お国のために」をタブー視した。例えば、教育現場で公的なものとして日の丸掲揚・君が代斉唱を行うことには強く反対した。このように、愛国心(忠誠心)教育は一部の学校を除いて実施されてこなかった。
近年になり、「自分の命を賭しても国を守る」といった国家に対する盲目的な愛国心(忠誠心)は希薄となったと言われている。同時に、伝統や文化に対する愛着ないし誇りからくる愛国心(愛郷心)も希薄になったのではないかと危惧されている。オリンピック、サッカー・ワールドカップ等のナショナルイベント時に自然発生的に見られる愛国心(愛郷心)の存在をして、形が変化しただけであるとする意見もあるが、それらの愛国心(愛郷心)は従来から存在するものである。